TOPへ戻る
特集1

天台宗無量寿山善福寺

ご先祖さまの恩に報いるため感謝の心を忘れず、一日一日精進していきましょう。

忘己利他

宗祖伝教大師の言葉で忘己利他(己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり)という言葉があります。
去年の暮れに何気なくインターネットを見ていたらこの忘己利他の精神を見るような伝説のジャンプの記事をみたので紹介します。

善意から周りが笑顔になるということがとてもすばらしい事だと思いました。
今年は沢山の善意から沢山の笑顔が起きる年になればと思います。

(もうこりた)

東日本大震災で物流が止まり本が入らなかった時期、仙台市内の書店で子どもたちが夢中になって読んだ「少年ジャンプ」が、出版元の集英社で大切に保管されている。店主は年の瀬に「子どもたちを元気づけたい一心だった」と振り返る。

 塩川書店五橋店(青葉区)の塩川祐一さん(48)は、3月11日の震災から3日後、在庫だけで店を再開した。近所の人に「テレビは悲惨な映像ばかり。子どもに漫画や絵本を見せたい。いつ開くの」と尋ねられたのがきっかけだった。
 
 店は新刊漫画を求める客が後を絶たなかった。特に「ワンピース」などを連載する少年ジャンプ目当ての人が多かった。

 「伝説のジャンプ」が生まれたのは21日。来店した男性が「ほかの人にも読ませてあげて」と、山形市で買った19日発売の最新号を置いていった。「ジャンプ読めます」との貼り紙を出すと、小中学生らが次々に訪れた。

 1人が読み終えると次の子に。声を出して笑う子どもたち。「いっときでも震災を忘れ、楽しい気持ちになれたんだ」と塩川さんはうれしくなった。4月10日の配本再開まで読み継がれた本は、表紙がめくれ、一部がこすれてインクが消えた。

 店のことが報道などで紹介されると、「役立てて」と全国から漫画雑誌約30冊が届けられた。それも読めるようにした。

 伝え聞いた集英社は「これほど愛されたジャンプをぜひ譲り受けたい」と塩川さんに申し出、5月に引き取った。今は額装され、編集部にある。集英社広報室は「子どもたちを勇気づけるため回覧してくれたことはありがたい」と塩川さんに感謝する。

 配本再開まで店に置いた募金箱には、子どもらの善意約4万円が集まった。「子どもの支援に」と仙台市教委に贈った。

 「全ては1冊のジャンプから始まった」と塩川さん。「子どもが笑い、支援も広がった。やっぱり漫画の力ってすごい。関わった皆さんにありがとうと伝えたい」

伝説のジャンプ